三億円事件



輸送した登場人物

話が分かるように最初に現金を輸送した人物を紹介する。

日本信託銀行の現金輸送車に乗っていた人物

運転手:関谷さん
助手席:中田さん
後部座席に2人:右に古川さん、左に高橋さん

 

停車場所(おおよその位置)



時系列

1968年昭和43年12月10日
09:15 日本信託銀行国分寺支店、国分寺市本町20を出発
09:21ころ 東京都府中市栄町3の府中刑務所北側の路上あたりで、赤いランプを付けた白バイに後ろから停車を命じられる

犯人とのやり取り

犯人:「日本信託銀行の車ですね。」
運転手:ガラス窓10cmあけ、「はい。そうですが。」
犯人:「巣鴨署から緊急連絡があり、支店長の自宅がダイナマイトで爆破されました。この車も爆弾が仕掛けられているとの連絡を受けています。車の中を見せて下さい。」
運転手:「昨夜、社内を点検しましたが、何もなかったですよ。」
犯人:それじゃ車の外を調べてみます。

犯人と行員4人は現金輸送車を調べ始める

犯人は車の下を覗きながら、周囲を歩き始める。

運転手関谷さんはエンジンを切り、車から降りてシートの下などチェックし始める。
助手席中田さん、左の後部座席高橋さんは犯人とともに車体の下などを点検
後部座席右にいた古川さんは後ろにあった脱臭剤が気になり、車から降りずに調べていた。

ニセ警察官は単身、現金輸送車の前部にまわり、仰向けになって車体の下に頭を突っ込む

 

犯人はダイナマイトを発見

ニセ警察官は、突然立ち上がって
犯人:「あったぞ。危ない。ダイナマイトが爆発するから逃げろ。」
ボンネットの下から、白い煙が物凄い勢いで吹き出しており、煙の中に赤い炎があがっているのが見えた。

 

4人の行員は車から離れる

行員4人は煙とは反対の方向に走り出す

後部座席高橋さん、古川さんは車の右後100mの民家のブロック塀の影に逃げ込む。
運転手関谷さんは、塀の近くにあったゴミ箱の陰に隠れる。
助手席中田さんは、後続車に危険を知らせるため、両手を広げ停止するように合図する。

現金輸送車のキーは差し込んだまま

 

犯人は現金輸送車に乗り込み逃走

09:23 ニセ警察官は行員全員現金輸送車から離れると、素早く運転席に乗り込み半ドアのままで、車を急発進させ、猛スピードで府中街道方面に走り去る。

白バイが現れて逃げるまでわずか3分。

 

白バイは偽物と気づく

現金輸送車が姿を消した後の路上に白い煙を噴き上げるダイナマイトが転がっていて近づくと発煙筒であることがわかる。
運転手関谷さん:「ニセモノだ」と叫ぶ

09:31 後部座席にいた2人の行員は公衆電話で支店に連絡。支店長代理が110番に通報する。

 

警察が動く

09:35 警視庁は緊急指令を流す

 

現金輸送車発見

10:18 現金輸送車発見。場所は国分寺市西元町3の本多家墓地入り口付近の空き地。現金輸送車が奪われた場所から北に約1㎞離れた場所。

 

 



その他

犯人の特徴

行員たちの話によるニセ警察官
年齢:18-26歳
身長:165-170cm
マイクのようなものが付いた白ヘルメットを目深に被り、黒い革マスクで鼻まで覆っていた。

黒い革ジャンパーを着用し、首に白いマフラー、腕には交通腕章を巻いていた。

 

白バイ

白バイはホンダ製だが、犯人の白バイはヤマハ製だった。

犯人の白バイは緑色のシートのようなものを引きずりながら走ってきた。

 

現金輸送車に火が出たときの周囲の状況

後方にいたトラック

乗用車の下から青い火が出ており、消火器をもっていこうとしたら、行員中田さんが「やめろ。離れるんだ」と制止。誰かが「爆発するぞ」と叫ぶ声が聞こえて慌てて自分の車に戻る。

対向車線に自衛隊の車

運転していた隊員が消火器ををもって駆け付けようとしたが「爆発するぞ」の声で戻る。

 

天気

天気は朝から激しい雨で犯行時刻にピーク。

 

日本国内での被害を被った物はいない

現金三億円には日本火災海上の損害保険がかけられていた。
日本火災海上は国内の損害保険会社20社と再保険を結んでいた。
その国内の損害保険会社20社は海外の損保100社と再保険契約を結んでいた。

なので国内の金銭的被害はなかった。

 

現金輸送車が乗り捨てられた場所

現金輸送車が乗り捨てられた場所は、現金輸送車とは別の車輪の跡がくっきり残っていた。
ここから、犯人はあらかじめ別の車を用意しており、三億が入ったジェラルミン・ケースを移し替え逃走したと考えられている。

 

 

犯人逃走時の行員

行員は、勇敢な警察官が爆発物を積んだ車を危険でない場所まで退避させているんだと思い、感動していた、と述べていた。

 

 

【参考文献】
一橋文哉 「三億円事件」 1999年7月 新潮社