広島県世羅郡 一家失踪事件



事件の概要

事件日時:2001年6月4日未明
被害者:夫Aさん、妻Bさん、長女C、Aの母親Z、愛犬1匹。ダム湖に沈んでいた車の中で全員発見される。
被害者らがいた場所:京丸ダム(被害者の家から南へ約10㎞行った場所)

 

被害者宅

住所:広島県世羅郡世羅町

 



事件の状況を追う

ここでは書籍、
北芝健監修 「迷宮探訪 時効なき未解決事件のプロファイリング」 双葉社
をもとに進めていく。

 

時系列

6月3日
未明:長女Cさんが実家に帰ってくる(普段は一人暮らし)
22時50分ごろ:車のドアを閉める音を近所の人が聞く

6月4日
:4時に届けられた朝刊はポストに入ったままだった

 

失踪した時間帯

2001年6月3日深夜~6月4日早朝

 

自宅の状況

争った形跡はなし。
台所には、朝食用の味噌汁が準備されていた。
妻Bさんが準備をした旅行用のカバンや現金15万円はそのままであった。
夫Aのポケットベル、妻Bさんの携帯、娘Cさんの携帯は家にあった。
一家の貯金通帳も家にあった。
寝ていた形跡があったのは79歳のおばあちゃんだけ。掛け布団が人の形に持ち上がっていた。
娘Cさんの部屋には洋服が畳んで置かれていたことから、寝間着か部屋着であったと考えられている。

 

被害者の状況

白骨遺体で見つかる。
娘さん以外は、入浴後にパジャマを着ていた(母屋にある風呂場にある脱衣所の状況から)
足はサンダル姿だった。

 

被害者らが乗っていた車

運転席には夫Aさんがいた。
ナンバープレートは折れ曲がり、フロントガラスはひび割れていたが、他に車の損傷はなし。
窓は運転席だけ開いていた。
エンジンキーは刺さったまま。
ギアはニュートラルに入っていた。
4人ともシートベルトはしていなかった。

 

家族の人間関係

妻Bさん

妻Bさんは、勤め先の上司と不倫関係にあったという噂があった。

娘Cさん

公立小学校の教諭をやっており将来を約束した恋人がいた。

 

本誌の推測

本誌ではパジャマ姿でなかった娘Cさんが誘拐され、ダムに呼び寄せて娘Cさんを乗せた後車を押して湖に落としたと考えている。

 

【参考文献】
北芝健監修 「迷宮探訪 時効なき未解決事件のプロファイリング」 双葉社 2017年11月

 

 



考察

本誌で考えた誘拐説について

犬も連れていくか

娘Cさん誘拐され、家族全員で来いと言われ向かったのなら、おばあちゃんも含め皆で行くのはわかる。
しかし、緊迫して一刻も争うとき、犬も連れていくだろうか、という素朴な疑問がある。

通信機器はなぜ家に?

誘拐であったなら、通信機器を持っていくことは必須ではなかろうか。
書籍から父親Aさんが携帯を所持していたのかはわからない。
もし仮に父親Aさんが携帯をもっていたなら、父親Aさんだけ携帯を持っていき、一刻を争ったため妻Bさんは携帯を持って行かなかったとも考えられる。

しかし父親Aさんが最初から携帯を持っていなかったら、家にあった父親Aさんのポケベル、母親Bさんの携帯は持っていくのではなかろうか。

 

娘さんは突発的な実家帰りではなかった?

娘さんが実家に帰った理由として、「化粧品を取りいく」ために実家に帰ったのである。
つまり、前々からその日に決めていたのではなく、突発的な実家帰りとも考えられた。

しかし、本誌の誘拐の推測の中で、「・・・もしかしたら、彼女が実家に毎週末帰るのを調査済みで・・・」
と書かれている。
もし、こちらが事実なら、娘Cさんは事件の日は「たまたま事件にあってしまった」わけではなく、毎週末実家に帰る日だったことがわかる。

 

車と岸からの距離は?

ダムに沈んでいた車は岸からの距離はどのくらいあったのだろうか。
これは、
①故意に落ちた=無理心中
②ダムに落ちてしまった偶然の事故
を考える一因にもなる。

①故意に落ちた=無理心中

仮に、岸から遠い場所に車があったのなら、スピードを出して湖に落ちたことが考えられる。
これは故意に落ちたと考えられるので無理心中だといえる。

②ダムに落ちてしまった偶然の事故

岸から近いところに車があった場合、サイドブレーキをかけ忘れダムに落ちてしまった偶然の事故とも考えられる。

このように推測もできるので、車は岸からどのくらいの距離にあったのかが気になるところである。

 

運転手側が窓が開いていた意味は?

落ちた時に運転者の夫Aさんが車の窓を開けたが、水が入ってきて車が沈んだということである。
つまり運転手の夫Aさんは助かろうとしたのである。
仮に運転手の夫Aさんが心中で湖に入ったのなら、助かろうと窓は開けないのではないか。

 

サイドブレーキと車のドアロック、ドアの閉開状況は?

大切な状況であるが、本誌やネットには情報がなかった。

サイドブレーキ

なぜ、ギアはニュートラルになっていたのか
被害者の車はどのような車に乗っていたのかわからないので、マニュアル車とオートマ車で考えてみる。

マニュアル車だった場合

昔の車でマニュアル車は、今のオートマ車のようにパーキングがない。
したがって、止まっているときは、通常ギアはニュートラルに入れる。

オートマ車だった場合

通常止めるときパーキングに入れるだろうが、もしかしたら運転者は父親だったので止めるとき昔の癖でニュートラルに入れてしまった可能性もある。

その後の推測

サイドブレーキがかかっていなかったら、そして車を止めていたところが草木が生えておらず下り坂になっていて進んでしまう状態であったら下記のような推測にはならないだろうか。

家族全員でなにか話すべきことがあり、湖の静かなところでギアはニュートラルにいれて車を止めた。
しかし、サイドブレーキをかけ忘れていた。
暗闇で車で話していると、少しづつ湖に進んでいっていてもわからない。

車のドアロック

また車のドアロックはどうだったのだろうか。
どういった車かわからないが、ロックは運転手側で一括操作できるのだろうか。
もしそうなら、夫Aさんは心中するためだったらロックは解除しなかったであろう。

ドアの閉開状況は?

運転者側のドアが開いていたので車に水が入ったはずである。
JAFによると、脱出が難しくなっても浸水が進んで車内外の水圧差が小さくなれば、かえってドアが開きやすくなるという結果を公表している。
出典:日本経済新聞より「車水没、ドアが開くのは浸水後 JAFが実験

なので、浸水後ドアは開きやすくなったはずである。
なのになぜ一家は死ぬ運命になったのか。
発見時車のドアは開いていたのだろうか?
それとも、車のドアのロックがされていたため、開かなかったのか?

このため、サイドブレーキの状況、車のドアロックの状況、ドアは開いていたのか という3つの状況を知ることによって新たな推測もたつだろう。

 

車に犬がいた存在

車に犬もいた。この状況から考えれるもので一番高いものはやはり、心中するために家に残していてはかわいそうなので連れて行ったと考えるだろう。
また1つの可能性として、家庭内のいざこざを話すことがわかっていたため、誰かがその空気を和まそうと犬を連れて行ったということも捨てきれない。

 

最後に

まだ状況がわからないことが多い。特に知りたいことは、
・落ちた車は岸からどのくらいの距離があったのか
・普通の道からダムに向かい、落ちるまでの道はどのようなものであったのか
・車の発見時の状況
・娘さんはパジャマでなかったとしたら何を着ていたのか
・本によると、現在一家が住んでいたところは誰かが住んでいるということ。親戚なのか?
情報が入り次第、加筆、修正してツイッターなどで随時発信します。

 

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